2012年09月28日
ヨーロッパ気候

夏の疲れがやってくる季節。
風も、気温も心地いいのに身体がすっきりしない!
そんな人はいませんか?
そんな時は体を温める食事を摂り、
虫の声をBGMにゆっくり眠るのが良いと思います。
そして、朝目覚めたらたっぷりお天道様を浴びましょう。
夏のヨーロッパに近い気候になりました。
空気が乾燥していて朝晩の気温と昼の気温の差が大きい。
高温多湿の日本の夏のパン工房で本場のパンを作るのは
毎年かなり悪戦苦闘をします。
それがここ数日の陽気ですっかり調子を取り戻し
「うん!これこれ、この感じ」とうなずけるパンが普通に焼き上がります。
夏場は基本に忠実にというわけにはいかず、
長野の気候の中での全く違う独自のパン作りを毎年工夫しながら
ようやく本場に近い形を生み出しています。
数多く出回っているプロのためのレシピや工程表も
もちろんドイツからいただいてきたレシピも
あくまでも本場の環境を空調などで近い状態に再現してのことで
今年のように毎日とけるように暑くベトベトの状態での
レシピや工程表など存在するわけがありません。
5年になるこの工房も1年目から比べるとずいぶん発酵や熟成が
季節の変化にもめげず元気でパンが焼き上がるのも
壁や天井の隅々まで酵母菌が住み着いたと言うことなのだと思います。
酒蔵や、味噌蔵、醤油の醸造などそれぞれの蔵が
仕込み樽はもちろん壁や柱の一本一本まで大切に守っているのが
うなずける気がします。
工房ひとつひとつが同じようでいて、しかし個性的な製品を創り出す。
日本の醸造の世界ではあたりまえのことですが
ぜひパンの世界ももっとそうあってほしいと思います。
今日も長野の秋の空気を吸い込んで
ここに住み着いた数々の微生物たちが
ここだけのバランスで育っています。
食欲が戻って、パンが食べたくなったらまたお出かけください。
お待ちしています。
2012年09月09日
たぬきの季節
熱い夏には百日紅(さるすべり)が美しいと言います。
熱い夏が大好きなこの木は今年ひときわ元気で
たくさんの花を咲かせています。
季節は行きつ戻りつでなかなか信州らしい秋が
まだやってこないような
そんな気がします。
しかし、今朝のこと、
歩いてベッカライのあるこの通り、
三輪通りを北から下ってくると、
道路にちょろちょろ動く影が。
たぬきです。
大きさは大人たぬきに比べると少し小さめ。
一度は道路を渡りかけたのですが、
私の姿に気がつくと元の方向に戻ってしまいましたが
決心がついたようで再び顔を出し
道路を渡って行きました。
このようにたぬきには迷いの行動があるため
時々車にひかれてあの世行きになることが多いです。
そして道路を渡りながら私の顔色をうかがうのでした。
太いしっぽがかわいかった。
毎年我が家の近くで、10月に入って遭遇することがありますが
今年は早い!それもずいぶん街中で。
どうか、人間の出す生ごみや残飯を頼りにするんではなく
お山の空気の良い所でのんびり暮らしてほしいと思います。
たぬきのほか、ハクビシンなどにも遭遇することがあります。
なんせ、人気のない時間帯を行動するのは
パン屋か新聞配達くらいですからね。
数年前の午前中、
ベッカライの裏の小路をイノシシが通り抜けて行く
という事件がありました。
幸いけが人もなくすみましたが
夜中の街で、どうかイノシシにだけは遭遇しませんように
と、常日頃祈るパン屋であります。